民法相続法改正と内縁配偶者。~配偶者居住権の適用はあるか

民法相続法改正で新設された配偶者居住権

2018年、約40年ぶりに民法相続編が大改正されました。そのうち、目玉となる制度のひとつに、配偶者居住権があります。

配偶者居住権とは、自宅不動産を「自宅不動産」というひとつの財産としてみるのではなく、「自宅不動産を所有する権利」と、「配偶者が亡くなるまで自宅に住み続けられる権利(=「配偶者居住権」)」に分けることで、遺産分割の選択肢を広げよう、という制度です。

さて、では、この配偶者居住権。内縁の配偶者にも適用はあるのでしょうか。

配偶者居住権と内縁の配偶者

内縁の配偶者にも、配偶者居住権の適用はあるのかしら。

残念ながら、内縁の配偶者は制度の対象外です。なので、内縁関係の場合には、やはり遺言書は必須ですね。

結論をお伝えすると、残念ながら内縁の配偶者には配偶者居住権の適用はありません

この制度に限らずですが、相続に関する権利のほとんどにおいて、内縁の配偶者は法律上の配偶者とはみなされておらず、適用がないのです。

内縁の配偶者の居住を守るためには

前述のとおり、内縁の配偶者には配偶者居住権の適用はありません。それどころか、長年ともに生活をしてきたパートナーであっても、籍を入れていない以上、その相手は法定相続人ではなく、相続においては何らの権利もないのです。

そのため、自身亡きあと内縁の配偶者の生活を守りたいのであれば、遺言書の作成は不可欠です。

なお、実子がいる場合には、例えば内縁の配偶者に全財産を遺贈するなどあまり極端な遺言書をのこすことは、実子の遺留分を侵害するため、後々遺留分侵害額請求をされるなど、トラブルの原因にもなります。

この辺りは財産の内容やご家族との関係性などを踏まえたうえで、リスクとの兼ね合いで慎重な判断が必要になります。

専門家も活用しつつ、慎重な判断を行うようにしましょう。

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