養子は何人いても、すべて相続人になれる?

相続の基礎知識

養子は、何人いても相続人か

相続の対策や遺言書の作成を行うとき、「そもそも、自分の相続人は誰なんだろう?」ということは、非常に大切な前提となります。

では、実子のほかに養子が何人かいた場合でも、養子は全員相続人になるのでしょうか。

養子は、全員相続人

結論は、養子は何人いても、全員が実子と同じように相続人になります。相続できる人数に制限などはありません。

また、相続において最大限主張できる取り分である法定相続分は、実子と養子で同じです。

相続税計算上の特例

実は、相続税の基礎控除額の計算などをする際は、養子の数には算入制限があります。

基礎控除額の計算は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」ですが、この計算上、養子は何人いても1人まで(実子がいない場合は、2人まで)しかカウントしないという規定があるためです。

これは、基礎控除額の計算が、法定相続人の数が多ければ多いほど大きくなるため、例えば「養子を100人とったら、相続税が0になる」というような極端な節税を防ぐのが目的です。

しかし、これと、前述した「相続で財産をもらう権利があるかどうか」という点は全く別の話です。基礎控除額への算入制限があるからといって、実際に養子が相続で財産をもらう権利が制限されているわけではありません。

もちろん、「2人目の養子からは財産をもらう権利がない」というような制限もありませんので、税金の制度と混同しないよう、覚えておかれると良いでしょう。

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