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遺言執行者とは
亡くなった父の遺言で、母が遺言執行者と書いてあったのだけど、母は数年前に亡くなっているの。遺言書は無効になってしまうのかしら。
無効にはなりませんよ。執行者がいないと手続きできない内容が書いてあれば、家庭裁判所で新たに執行者を選んでもらいましょう。
遺言執行者とは、その遺言書の内容を、遺言書どおりに実行する責任者のことを指し、遺言書のなかで予め指定しておくと、実現の際にスムーズです。
では、この遺言執行者が遺言者よりも先に亡くなっていた場合、どうなるのでしょうか。
遺言執行者が亡くなっている場合
この遺言執行者を遺言書に記載しなかった場合や、せっかく記載したにも関わらず、遺言を書いた人よりも先に遺言執行者が亡くなってしまったからといって、遺言書全体が無効になるわけではありません。
この場合で、遺言書の中に執行者がいないと手続きできない事項が記されていたときには、残された家族が家庭裁判所で改めて執行者を選任する手続きを踏む必要があります。
この手続きにより新たに選任された執行者が、遺言書を実現するための手続きを行うこととなります。
遺言書作成時にできる対策
執行者を不在としてしまわないためには、執行者を複数選任することが考えられます。
当事務所で作成サポートを行う遺言書では、こうした不測の事態に備えて、遺言執行者を第二候補以上までは指定することをお勧めしています。
例えば、当事務所の池邉を執行者としてご指定頂く場合もありますが、いくら遺言者様より年齢が下とはいえ、先に死亡する可能性も0ではありません。
そのため、「仮に池邉が既に死亡していた場合には、○○を遺言執行者とする」というように、第二候補の執行者をご家族から指定して頂くなど、不測の事態に備えた文言を入れることをお勧めしています。
遺言書作成の際は、不測の事態が起きた際に慌ててしまわないよう、様々な事態を想定して作成されると、いざという時安心です。
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