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遺言書で離婚できる？
遺言書に書いておけば、離婚ってできるのかしら？
残念ながら、遺言書に書いても離婚はできないです。
離婚をするには、原則として、当事者間の協議の成立が必要です。そのため、いくら遺言書で一方的に離婚すると書いても、法的な効果は生じません。
なお、「死後離婚」という言葉があるため、これと混同されている方もいるかもしれません。「死後離婚」とは「姻族関係終了届」を指す俗称で、生存している配偶者側が届け出ることにより、亡くなった配偶者の親族と姻族関係を終了させる手続きを指します。遺言書に書くことで亡くなった後に離婚ができるというわけではありませんので、ご注意ください。
離婚をしたいのであれば、生前お元気なうちに、手続きをしておくようにしましょう。
廃除請求の検討
また、もし離婚が難しく、離婚をしたい理由が相続人からの廃除事由にも該当するのであれば、配偶者に何も相続させないという遺言書を作成することに加え、遺留分も残さないようにするため、廃除の請求手続きを行うことも、１つです。
廃除とは、被相続人を虐待したなど一定の事由に該当する場合に家庭裁判所に請求することで、その相手を相続人ではなくするための手続きです。
この請求をご検討の際は弁護士へ相談されるのが良いかと思いますが、ご参考として条文を掲載しておきます。
（推定相続人の廃除）
第八百九十二条 遺留分を有する推定相続人（相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。）が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。
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