民法相続法改正で遺言書を見直した方が良い人とは。

民法相続法改正と、遺言書

2018年に成立した改正相続法(民法 相続編)により、相続についての多くのルールが変更となりました。

では、この改正に伴い、既に作成した遺言書を見なおした方が良いのは、どのような人でしょうか。

遺言書を見なおした方が良い人

1、配偶者居住権を利用したい人

今回の改正の目玉の一つともいえる、配偶者居住権。配偶者居住権の制度をつかえば、例えば「今後妻と住んでいる家は、自分の死亡後も後妻が亡くなるまで安心して暮らしてほしい。その後、後妻が亡くなったら、前妻との間の子にのこしてあげたい」といったニーズを満たすことができます。

従来、このような、いわゆる「後継ぎ遺贈」的な内容は遺言書で実現することは困難でした。配偶者居住権の制度がなかった時点で、何らかの妥協策で遺言書を作成されていた方は、配偶者居住権を利用してより実現したい想いに近い遺言書を作成できないか、検討すると良いでしょう。

2、遺留分を、「最悪、現物で渡せば良い」と考えていた人

改正の一環として、遺留分の制度も一部見直されています。

これにより、従来は現物での減殺が基本であった遺留分請求が、侵害額を金銭で支払うべきという価格での弁済となりました。

そのため、仮に遺留分請求をされた際に、「支払う現金はないが、最悪、不動産の一部の名義をとられるのは仕方がないか」と考え遺言書を作成していた人は、見直しが必要となります。

改正により、現物での分割は認められず、原則として金銭での支払いとなったためです。

3、自筆証書遺言を手元で保管していた人

本改正により、自筆証書遺言が法務局で保管してもらえる制度が創設されました。こちらは、2020年7月10日より施行されます。

自筆証書遺言か公正証書遺言のどちらが安全かと言われれば、私は従来通り公正証書遺言をお勧めしますが、それでも手元で自筆証書遺言を保管するよりは、法務局で預かったもらった方が格段に安心です。

保管時に、形式面のチェックもされますので、そこでそもそも遺言書が無効なものかどうかも判明します。

そのうえで、問題のない遺言書を作成するのは意外と難しいなと思われた方は、公正証書遺言での作成も改めてご一考されると良いかと思います。

1つでも当てはまる方はぜひ、遺言書の見直しのご検討をお勧めします。

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