故人の公正証書遺言が見つかったとき、検認は必要か?

公正証書遺言と、検認

相続が起きた後、故人の書いた公正証書遺言が見つかった場合には、手続きに使う前に検認は必要なのでしょうか。

結論は、公正証書遺言であれば検認は不要です。

検認は、家庭裁判所でおこなう偽造防止のための手続きで、遺言書の開封式のようなイメージです。自筆証書遺言は偽造や変造の危険性があるため、検認を経なければ手続きに使用することはできません。

一方、公正証書遺言は原本は公証役場に保存されているため、偽造や変造や不可能です。そのため、検認は不要とされています。

検認が必要な自筆証書遺言のデメリット

一方、出てきた遺言書が自筆証書遺言であった場合には、検認がなければ手続きに進むことはできません。

確かに、自筆証書遺言は自分ひとりで作成ができるため、手軽です。また、費用もかかりません。

しかし、公正証書遺言では不要の検認が必要になるという大きなデメリットがあることを、知っておいてください。検認が必要ということは、相続が起きてからその遺言書を使って預貯金の解約等を行なえるようになるまで、時間を要するということです。

申し立て前に書類を集め、それから相続人へ通知が行き、ようやく検認が完了するまでには、3月程度の期間を要することも少なくありません。また相続人全員に検認への参加権があるため、無用なトラブルへと発展する危険性もあります。

※2020年11月追記:2020年7月より、自筆証書遺言の法務局での保管制度がスタートしました。この制度を利用した場合には、自筆証書遺言であっても、検認が不要となっています。

遺言書作成は、実際に使う場面からの逆算で

遺言書を作成するときは作成の手軽さのみではなく、実際に手続きに使う際のことまで想定するようにしましょう。

残される家族から見れば、明らかに公正証書遺言のほうが問題も少なく、手続きもスムーズなのです。

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