遺産を生前贈与したら、遺留分を減らせるか。

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遺言書と遺留分

遺留分というのがイマイチわからなくて・・。

ちょっとややこしいですもんね。それでは、解説していきましょう!

遺留分というのは、一定の相続人に保証された、どのような遺言書を書いてもはく奪できない、相続での最低限の取り分のことだと考えてください。

そして、遺言書や生前贈与がない限り、遺留分が登場することは原則としてありません。遺留分という話が出てくる以上は、遺言書や生前贈与とセットであるはずです。

具体的な事例

では、具体的に見てきましょう。

たとえば、本来相続人になるはずの人が、長男と次男の2人だったとします。しかし、様々な事情から、

「長男に全財産を相続させたい。次男には、一切相続させたくない。」

と、考えていたとしましょう。

この場合に、このお気持ちのまま、「長男に全財産を相続させる」という内容の遺言書の作成ができるのかと言えば、まず、これは可能です。そして、ご相続が起きた後、実際にこの遺言書を元に、全財産が長男のものになるわけです。

しかし、ここで登場するのが遺留分です。次男には遺留分があり、この遺言書は次男の遺留分を侵害しています。そのため、次男から長男に対し、

「自分の遺留分を侵害しているので、侵害分に相当する分を、お金で返してくれ。」

と、請求がされる可能性があるわけです。この請求を、「遺留分侵害額請求」といいます。

そして、この請求がされると、長男は実際に次男に対し、遺留分に該当する分を、お金で支払わなければなりません

遺留分は、原則として、本来の法定相続分の2分の1です。仮に財産総額が6,000万円だとすると、この事例では法定相続人は長男と次男の2名のみですから、次男の遺留分は6,000万円×1/2×1/2で、1,500万円となるわけです。

なお、次男が遺留分を請求するかどうかは、次男側の自由です。請求されなければ支払う必要がありませんし、一方で請求されたら支払う必要があります。

安易に遺留分を侵害した遺言書を作ると危険

なるほど・・。安易な遺言をつくると、将来のトラブルの原因になるかもしれないってことね。

そうなんです・・!

上記が、遺留分と遺言の関係です。この遺留分は、相続人からの廃除が認められるほどの事情がない限り、例えば単に折り合いが悪いといった程度では、一方的にはく奪することはできません

そのため、たとえ「長男に全財産を相続させたい。次男には、一切相続させたくない。」と思っていたとしても、このお気持ちのまま遺言書を作成してしまうと、むしろ長男の方を困らせてしまう可能性もあるわけです。

遺留分を侵害した遺言書が一律にダメということではありませんが、遺留分というものがあるということを知ったうえで、実際に請求された際に支払えるかどうかまで配慮し、作成される必要があるでしょう。

生前贈与で、遺留分は減らせる?

ちなみに、もし生前に財産の大半を長男に生前贈与したら、遺留分は減らせるのかな。

いえ、残念ながら遺留分は一定の生前贈与も対象になるので、難しいと思います。

遺留分の計算に含まれるのは、相続が起きた時にのこっていた財産に限られるわけではありません。一定の生前贈与も、遺留分の対象に含めて計算されるのです。

条文では、下記のように規定されています。

民法

第千四十四条 贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。
2 第九百四条の規定は、前項に規定する贈与の価額について準用する。
3 相続人に対する贈与についての第一項の規定の適用については、同項中「一年」とあるのは「十年」と、「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。

つまり、遺留分の計算に、下記の生前贈与が考慮されることになるわけです。

  1. 当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってした贈与(何年前のものでも。また、相手が相続人であってもそうでなくても。)
  2. 亡くなる前1年間に、相続人以外の人に対してした贈与
  3. 亡くなる前10年間に、相続人に対してした贈与

例えば先の例で、亡くなる3年前に長男に2,000万円相当の財産を贈与し、相続開始時に残っていた財産が4,000万円だったとしても、次男の遺留分は、変わらず1,500万円((2,000万円+4,000万円)×1/2×1/2)だということです。

遺留分はかなり強い権利で、簡単に減らしたりはく奪したりできるものではありません。終活を行う際は、このことも知ったうえで、よく検討して行うようにしましょう。

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