遺産をすべて現金化したら、相続税はかからないか。

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現金化と相続税

良いこと考えたわ!夫が亡くなる直前に預金をすべて解約して現金にしたら、相続税はかからないんじゃないかしら。

残念ながら、その方法で相続税は減らせませんね・・

相続が起きる直前に預金を現金化したら、相続税が減るのではないかという誤解は、度々耳にします。

しかし、亡くなる直前に慌てて預金を解約しても、相続税は変わりません。なぜなら、相続税の対象は預金に限られるわけではなく、現金も相続税の対象であるためです。

隠したらバレないのか

そうなのね・・。でも、預金とちがって現金なら、申告しなくてもバレないんじゃないの?

それはそもそも脱税ですし、バレる可能性が高いですよ。

預金ではなく現金なら、税務署にバレないのではと思う人もいるようです。

しかし、現金でお金を隠そうとするのは、脱税をする人の常套手段ですから、税務署が気づかないわけはありません。

そもそも、税務署は亡くなった人の過去の預金履歴を調べることができますから、相続が起きる直前に解約したことなど、一目瞭然です。また、そもそも亡くなった人の過去の収入等から、だいたいどのくらいの相続財産があるかのアタリを付けているとも言われていますので、隠し通せる可能性はかなり低いのではないでしょうか。

また、これはれっきとした脱税ですので、税金が減るどころか、むしろ罰則的な加算税が課せられる可能性さえあります。

(弊所では相続税に詳しい税理士と連携し、相続開始後の手続きをトータルでサポートできる体制を取っておりますが、このような脱税志向の方のサポートはお受けできかねます。もちろん、相続税をできるだけ安くしたい、余分な税金を払いたくないというのは当然ですので、サポートをご依頼頂いた際は、適法な節税は税理士より適宜アドバイスしております。)

また、相続開始前に預金を現金化することで、他の相続人から「お金を隠した」と疑われ、争いに発展するリスクもあります。

いずれにしても、財産を現金化したからといって相続税が減るわけではないことを知って頂いたうえで、適正な申告をするようにしましょう。

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