遺言書失敗例。遺言執行者が自分より先に死亡したケース。

遺言書作成時には不測の事態の想定を

遺言書をつくる際には、現在の状況のみではなく、今後起こり得る様々な状況を検討し、不測の事態に備えた記載をしておくことも、忘れてはいけません。

遺言書には、遺言執行者という、「その遺言書の内容を、遺言書どおりに実行する責任者」を選び、記載しておくべきことは別記事でも記載のとおりです。

この遺言執行者。そもそも記載しなかった場合や、またせっかく記載したにも関わらず、遺言を書いた人よりも先に遺言執行者が亡くなってしまった場合には、残された家族が家庭裁判所で改めて執行者を選任する手続きを踏む必要があったり、せっかく遺言書を書いたのに相続人全員の同意がなければ手続きができないなど、非常に困った事態になるのです。これでは、せっかくの遺言書の効果が、半減してしまいますね。

予備の遺言執行者を定めておく

当事務所でサポートを行う遺言書では、こうした不測の事態に備えて、必ず遺言執行者を2人以上、指定します。

例えば、当事務所池邉を遺言執行者と指定して頂いたとして、私自身人間である以上、いくら遺言者様より年齢が下とはいえ、いつ何が起きても不思議ではありません。

そのため、私のほかにご家族からもう一人、権限の独立した執行者を選任して頂いたり、「仮に池邉が既に死亡していた場合には、○○を遺言執行者とする」というように順位をつけて指定するなど、不測の事態に備えた文言を入れてあります。こうすることで、万が一私が先に亡くなったとしても、ご家族に大変な想いをさせずに済むのです。

なお、遺言執行者を専門家に頼むと、通常、実際に遺言を執行した際に、財産総額の1~3%程度の報酬がかかります。この「報酬欲しさ」に、あえて自分だけを執行者として、更に「もし自分が遺言者様より先に亡くなったらどうなるのか」を説明さえしないようなケースもあるようですが、絶対に遺言者様より先に死なない自信でもあるのでしょうか。もしくは、自分が死んだら後のことなんて知らん、ということでしょうか。

私も事務所を運営している以上、生活していかなればいけませんので、もちろん報酬は重要ですし、とてもありがたく頂いています。しかし、事務所の利益や自分の利益をお客様の利益よりも優先したり、自分の報酬を優先してお客様の不利益を無視するような人は、はっきり言ってプロとは呼べません。

少し熱が入りすぎてしまった気がしますが・・当事務所では、プロとして恥ずかしくない遺言書の作成サポートを、常に心がけています。

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