配偶者居住権は、登記が必要?

配偶者居住権とは

配偶者と同居していた被相続人所有の自宅は、これまで、「自宅の建物」という一つの財産として誰が相続するかを検討するしかありませんでした。

配偶者居住権とは、「自宅の建物」を、「建物の所有権」と、「配偶者が亡くなるまでその建物に無償で住む権利(=「配偶者居住権」)に分けて相続することができるようになる制度です。これにより、より柔軟な遺産分割や遺言が可能となります。

では、配偶者居住権は、登記が必要なのでしょうか。

配偶者居住権は、登記すべきか。

結論を言えば、登記すべきです。

罰則はあるか

まず、登記をしなかったからといって、配偶者居住権を取得した配偶者自体が罰せられるようなことはありません。

登記しなかった場合のリスク

一方で、登記をしなかった場合には、第三者に対抗ができません。平たく言えば、配偶者居住権の元となる建物を所有者が第三者に売却したような場合に、配偶者居住権の登記をしていなければ、その第三者から「出ていけ」と言われる可能性がある、ということです。これは、非常に大きなリスクですね。

第三者からすれば、購入前に登記簿を確認することで、何か余分な権利がついていないか確認します。配偶者居住権についてきちんと登記がしてあれば、購入前に確認することで、「この建物は配偶者居住権がついているから、買わないでおこう」という判断ができるわけです。しかし、登記をしていなければ、確認するすべがありません。そのため、登記をしていないのであれば、配偶者居住権は守られない、ということです。

建物所有者の義務

また、配偶者居住権のもととなる不動産の所有者には、配偶者に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えされる義務があります。

第1031条(配偶者居住権の登記等)
 居住建物の所有者は、配偶者(配偶者居住権を取得した配偶者に限る。以下この節において同じ。)に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。

以上の理由から、配偶者居住権を取得した場合には、必ず登記しておきましょう。当センターでは、司法書士や税理士と連携の上、相続手続きをトータルでサポートしております。お困りの際は、ぜひご相談ください。

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